orange(高野苺)1巻あらすじ|電子コミック試し読み

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orange
作者:高野苺
(単行本1巻)


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16歳の春__

主人公・菜穂の元に届いた手紙。

差出人は「私」

10年後、26歳になった「私」が16歳の「私」に向けた手紙には、未来の自分がしている多くの後悔を、しないようにするためのお願い事が綴られていました。

控え目な主人公の元に突然届いた未来からの手紙と東京から来た転校生から始まる恋愛と友情、SFが織り交ざったタイムパラドックスストーリー。

(登場キャラクター)
高宮菜穂
「orange」主人公。
誰かが食べたいかもしれないから、と食べたいパンの種類を言えなかったり、お使いに行く友人に「私はいらない」と遠慮してしまったり…
自分のことよりも周りのことを優先にする、控え目で女の子らしい高校二年生。
未来から来た手紙により、翔(かける)という友人が10年後には死亡していることを知り
未来を変えて彼を救うために、後悔をしないための行動をするよう奮闘することに。

成瀬翔
高校二年生の春に、東京から「orange」舞台の長野に越してきた転入生。
始業式の日に菜穂たちと寄り道をしている間に、母親が自殺してしまい、自分のせいだという後悔に苛まれている。
そのために学校生活もどこか積極的に過ごすことが出来なかったが、未来を変えようと行動する菜穂や、彼女を支える須和により徐々に友人たちとの距離を詰めていく。
10年後の菜穂の手紙によれば、17歳の冬に交通事故によって命を落としているとのこと。

須和弘人
菜穂と翔と同じクラスの友人で、10年後には菜穂と結婚して子どもを授かっている。
翔を始業式の日にほぼ強引に寄り道に誘ったり、サッカー部に入部させたり、積極的に翔と絡むキーパーソン。
周りにバレバレなほど菜穂のことを想っているが、本人には気付いてもらっていない。
菜穂が翔のことが好きであることにもすぐに気付き、菜穂の行動を影ながらフォローしている。



可愛らしい絵、帯の「26歳になった私には、後悔している事がたくさんあります。」という煽り、1巻表紙には男二人と女一人。

これは複数人の男が一人の女に想いを寄せて、揺れ動くというザ・少女漫画だな!?と最初は思ったのですが、読み始めるとあっという間にそんな印象は消えてしまいました。

未来の自分からの手紙、というファンタジーチックな始まり方をした「orange」は、16歳の菜穂と、26歳の菜穂の視点で物語が進んで行きます。

16歳のときに翔のことが好きだった26歳の菜穂の後悔は、17歳の冬に事故死した翔を救えなかった、ということ。

もしあのときこうしていれば、もしああ言っていれば未来は変わって、翔は死ななかったかもしれない。

なのでその一つずつ積み重なってしまった後悔を、一つずつ16歳の菜穂に後悔しないよう動いてほしい、と託したのです。

最初は勇気が出ずに動けなかった菜穂が、葛藤の末に勇気を振り絞って動けるようになる成長ぶりは自分が「26歳の菜穂」になって「16歳の菜穂」を見ているような感動があります。

菜穂も翔も須和も1巻の地点でとても仲の良い友人となっていくので、このまま無事に翔を救うことが出来るのか…

どうか救われるように!っと願いながら、次へ次へと読み進めてしまいました。

>>オレンジ2巻あらすじ

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